欧米人は自分の主張を曲げないのか
前回の記事で書きましたが、今回のファームステイにおいて、欧米人の文化を痛感することもありました。
一般的に、日本人と違って欧米人は簡単に謝罪の言葉は言わない、自分の非であっても他に責任転嫁する、自分の意見は曲げない、などと言われますよね。
今回のステイ先のムッシュはフランス人ではなく、イタリアンスイス人でしたが、なるほどそういう文化背景もあったのかなぁと。
振り返ってみて感じます。
以前のフランス長期滞在の中で、フランス人は自分の非を認めることはよっぽど重大じゃないとしない(日本人にとってはクレーム問題になるよってレベルでも!)し、本当にあぁ言えばこう言う、屁理屈や言い訳が凄いなぁ!と感じることは確かにありました。
とりあえず、まず、「Ce n'est pas ma faute(私の間違いじゃない)」とよく言います。笑
あとは、日本語で言うところの「すみません」に近い「Excusez-moi」は言うことはあっても、「ごめんなさい、申し訳ない」にあたるであろう「Désolé(e)」を使うのはよっぽどです。
(ただし、他人の不幸などに対してもDésolé(e)は、遺憾を伝える意味で躊躇うことなく使います。)
ただ、それらは親しくしていた人を見て、と言うよりも、店員や役所の人の対応などを見ていて、でした。
そのぐらいの間柄なら、たまにイラっとする対応をされて、その場で良い気持ちはしなくても、まぁここはフランスだしね〜と軽く流せます。
一番密に関わった、ホストファミリーのムッシュとマダムは色々な国籍の人に慣れていることもあってか、私が理解に苦しむ文化の違いはあまりなかったし、元彼もフランス人にしては感情的な話し方は滅多にしないし、日本人みたいな"事なかれ主義"なところも見受けられるタイプでした。
なので、今まで本当にその文化としっかり対峙する機会がなかったのです…幸か不幸か。笑
今回のムッシュは、絶対自分の非は認めないと言うか、別に自分が悪いと感じる要素はないと本気で思っていたと思います。
それが私をイラっとさせることであったとしても、彼の中には自分が間違ったことをしている意識がなければ、謝罪することはないのです。
そして自分の考えを主張する。
ここでは、何が正しいとかと言う一般論はなく、ある人がその人の中で罪の意識を感じるべきことであれば謝罪する、そうでなければ謝罪する必要がない、そう言うことなんだと思います。
歴史を詳しく調べて学んだわけではないので、憶測でしか言えないけど、やはり大陸の人たちは簡単に自分の落ち度を認めないのかな、とは思います。
そんなことしていたら、弱みに付け込まれちゃう、地続きの領土を攻め込まれちゃう。
謝ったら負けと言う文化。
以前フランスで中国人の女性(日本人だと思ってコンタクトを取った想定外…私の落ち度ですね笑)から短期の間借りをしたことがあるのですが、彼女もかなり強かったです。。
もちろん他の中国人とそこまでの距離で接したことはないので、全員がそうではないのかもしれません。
海外で暮らすと、日本は他とは違う特殊な文化の国なのだなぁと感じます。
この主題について以外にも、色々感じることがあるのですが、それはまた今度。
話は戻って、日本人の一般的な文化では和を乱すことはありえない、空気を読むのは大事なことだとされる傾向が強い。
だから、わざわざ自分の意見や主張を押し通すより、事なかれ主義、自分が悪いと言う事にして謝罪してその場を鎮める事を選ぶ傾向があるのだと思います。
かく言う私も、実際かなり頑固者なのに事なかれ主義を努めています。(だからよくないんだ!と言うツッコミはここでは置いておく。苦笑)
ただ、日本人が自分の非にして謝ることと言うのは、相手に勝手に同情を求めている事でもあるなぁと思う部分もあります。
私が悪かったよ、こうやって謝って反省しているから許してくれるよね!と。
そして、逆の立場の時に、相手が謝罪することを勝手に求めてしまいがちです。
欧米人全部は知らないけど、フランス人に関して言えば、お互い主張することは主張するけど、言ったら言ったで収まれば、あとはお互い何もなかったかのようにカラッとしています。
それは素敵なところだと思う。
その変わり様にまた、日本人としては驚いたりしてしまうのですが。笑
「ごめんなさい」を言うことはほとんどなくても、マナーとして「すみません」や「ありがとう」は必ず言いますし。礼儀正しく、気持ちよく。
私の今回のことも、こう言った欧米人の文化をしっかり念頭に入れていれば、ムッシュが自分の筋を通してきたとしても、そう言う文化だしなぁと流せたかもしれない。
「悪いと思ってないのか!こちらの気持ちを考えて!空気読んで!」と言う勝手な怒りがなければ、もう少し割り切れたのかもしれません。
(とは言え、お互い合わなかっただけ、でもある。笑)
いつも書いていますが、どちらの文化が良い悪いではなく、それぞれの国での生きるために必要なそれぞれの文化なのだと思います。
日本の文化が悪いとも思わないし、口先だけの謝罪の場合は置いといたとしても、こちらが悪かったのでは?と、まず自分自身も省みることが出来るのって、私は素敵なことだと思います。
それぞれに文化の違いがあるのだと言うことを認識し、そして相手の文化も理解しようとする人になれたら良いなぁと思います。
どこの国にいようが、自分のいる状況、対峙している相手を踏まえて臨機応変に対応できるように。
それが簡単ではないですけどね!