仏単語"ばか"から見る、主観性
突然ですが、日本語で馬鹿と言ったような意味を表す言葉はいくつかありますよね。
馬鹿、馬鹿野郎、阿呆、まぬけ、愚か者、気狂い…
例えば馬鹿と阿呆の違いは何か?と求められると答えに困りますよね。
使い分けと言われても…みたいな。
フランス語でも、馬鹿と言ったような意味を表す単語はいくつかあります。
もう何年かフランス語を勉強しているので、そう言った単語を見たり聞いたりして、辞書で目にする機会がありました。
どれも、馬鹿、愚か者、といった説明。
言葉によっては、くだけた表現などの補足はあるものの、使い分けってなんだろうな〜って密かに疑問に思っていたんです。
そんな折に、昨日の昼食時。
ムッシュ「ははは、この記事見てみて。めちゃくちゃstupide(英語のstupidと同義)!」
マダム「はいはい、くだらないわ〜。」
私「前から気になっていたんだけどさ、stupideとconの違いって何?」
ム&マ「えっ?…うーん。」
マ「とりあえず言えるのは、stupideは侮辱的な意味はなく使えるかな。
まぁ意味自体は良いことではないけど、控えるべき言葉とかではない。
ただconに関しては、簡単に説明出来ない…」
ム「conは単純に"馬鹿な"って意味を言うだけではないよ、ほら見て、俗語で例えば女性器のことを表したりもするんだよ…」
携帯でググった定義を見せてくれる。
ム「それに、ここに書いてあるように、仲間内で親しみを込めた上で、"なに馬鹿なことやってるんだよ〜"という風にも言うし。
ただ、知らない人に対して直接簡単に言わない方がいい。」
なるほど。
確かに日本語でも親しみを込めて、身内に対して、"本当にお馬鹿さんだねぇ"なんて言ったりもするよね。
(私はそう言う言い方をされたくも、したくもないけど。)
マ「考えてみたけど、conの場合は、自分にとって相手の行動が理解出来ない、愚かだ!って意味合いがあるかも。
例えば、道を塞ぐように駐車してる車があったら、そいつはそこを通りたい私にとってconard(conの名詞形みたいなところ。馬鹿野郎ってところかな。)になる。」
ほほぉ。なるほど。
それって結構主観的な使い方なんだなぁと思った。
自分の価値観からズレてて、理解不能だ馬鹿野郎!って、めっちゃ主観的な馬鹿って意味か。
同じ馬鹿と言ったような意味を表す単語でも、主観的なのか一般的なのか(そもそも各個人の判断なので、一般的ということは無いと思うけど…)で使う単語が違うんだなぁって思った。
そして、お互いconだと思うこと、世の中いっぱいありそうだなぁって、余計なことを思うのでした。
語学は面白い。
そんなこんなで。一通り理解したのち。
最近フランスは朝晩結構冷えるのですが、セントラルヒーティングは10月末くらいにならないと始まりません。
なので家の中にいると、結構肌寒く感じます。
ム「食後のアイス食べよ〜っと♪」
私「えっ、さっき寒いって震えていたじゃん。
私にとって、conだね、それは。ははは!」
マ「そうそう、いいね!」
みんなで笑ったのでした。